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別所温泉(べっしょおんせん)
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「別所線」
別所線は、上田駅から別所温泉駅までを結ぶ上田電鉄の鉄道路線であり、別所温泉への湯治客輸送のために1921年に上田温泉電気鉄道として開業し、側面に丸窓を持つ「丸窓電車」が走っていたことで知られ鉄道マニアの憧れの被写体でしたが老朽化で新車両と入れ替わりました。
現在、土日には当時の「丸窓電車」のイメ−ジを模写塗装した車両を走らせたり車両の中でコンサ−トを開催したり生き残りに懸命です。
別所温泉駅に停車中の現在の車両 喫茶店に利用の旧丸窓電車 土日に運行の丸窓模写車両

全盛時代には上田温泉電気鉄道や丸子電鉄と合併し上田丸子電鉄となり、真田線(上田−菅平)、丸子線(上田東−丸子)、別所線(上田−別所温泉)など広域に走っていましたが車社会に押され別所線は、東急の系列となり上田交通として残り、後の路線は廃線の運命となりました。
最近その別所線も廃止の方針が出されたが、地元の援助支援の交付が決まったことで危機を免れ公的資金(上田市)の交付の関係で2005年10月3日より上田交通から鉄道部門を分社化した子会社の(新)上田電鉄の運営となりました。
「真田線」が走っていた上田城二の丸外堀:公園前駅付近 遊歩道「欅の小路」に利用。
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「北向観音」
「北向」の名は長野の善光寺の南向きと、向きあっているところから名づけられたものです。善光寺と北向観音のご利益は一体のもので、その一つを欠けば"片詣り"であるといわれています。
☆愛染桂(上田市指定文化財)
観音堂の境内に大木のカツラの木があります。北向観音の霊木とされています。境内にある愛染堂とこのカツラの木を結んで「愛染桂」といって若者たちに縁結びの霊木としてしたしまれています。川口松太郎の名作「愛染桂」はこの木からヒントを得たといいます。
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「岳の幟」 (たけののぼり)
別所温泉に伝わる日本3大旗祭りの「岳の幟」は501年前から続く雨乞いのお祭りで重要民族無形文化財に指定されています。
この地はわが国最大の乾燥地帯で501年前の大干ばつの際近くの男山で雨乞いをしたらにわかに曇り雨が降ったことから毎年行われているそうです。
長野オリンピックの閉会式で全世界に紹介され、おなじみとなった祭りで、毎年7月15日に行っていましたが全国の観光客の要望で最近は、毎年7月15日に近い日曜日に行われます。
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「別所温泉街」
別所の温泉は昔から"七久里の湯"と呼ばれたといわれ、平安時代の有名な和歌集にも記載されています。
国宝八角三重塔のある安楽禅寺は北条氏が開いた寺で、別所という地名は北条氏の別荘であったので「別所」と呼ばれたといいます。
数ケ所の湧出口のうち、石湯・大師湯・大湯など、昔から由緒のある名湯は共同浴場として残っています。
☆泉質
単純硫黄温泉(低張性アルカリ性高温泉)
神経痛、筋肉痛、五十肩、運動麻痺、関接のこわばり、うちみ、くじき、
慢性消化器病、痔病、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進など
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