千曲市博物館めぐり 「さらしなの里歴史資料館」 (3)
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■ 古代体験館
有料で当時の装飾品や黒曜石利用の鏃など材料が支給され指導され、古代の生活体験が楽しく体験が出来る。
体験コーナーで製作した見本の1例 記念に買い求めることも出来る
■「さらしなの里」と姨捨伝説
★信濃の国更級の郷(千曲市更級地区)に一人の若者が住んでいました。若者は養ってくれた伯母を母のように慕い、大切にしていました。ところがこの国の殿様は、年寄りが大嫌いで、「六十歳以上になった者は山奥に捨てよと」と、おふれを出していました。伯母も七十歳になってしまい、若者は泣く泣く背負って、姨捨山に捨てたのでした。けれども、後ろ髪がひかれ一人で帰る気になれません。
若者はそっと引き返し、老婆を背負って帰えりましたが、道に迷ってしまいました。すると老婆は「おまえが道に迷わないように、小枝を折ってあるからそれを目印に歩きなさい。」と教えてくれましたので、無事帰ることができました。誰にも分からぬように匿っていました。殿様は隣の国から難題を仕掛けられ「灰の縄を献上しなければ攻め入る」困った殿様は「灰の縄を見事に作った者には、褒美を取らす」と里人におふれを出した。若者は、早速老婆に相談すると「縄に塩をたっぷりと染み込ませ蒸し焼にすると良い」と教えてくれました。それを持っていくと殿様は感心した。「ご褒美はいらないから老人を捨てることをお許し下さい」と、殿様に一部始終を話しお願いをすると、それからは経験の尊さを知り、老人を大切にしたそうです。
昨年地元の更級小学校の生徒さんが伝説を参考に「灰の縄」を造る実験をしていのがテレビで放映されていました。
★奈良時代の「続日本書紀」に「信濃の国更級郡の人、建部大垣は親孝行だったので生涯田租を免除された」
この伝えは円光房遺跡が当時の村としては大規模の集落であったことから舞台になったと言われている。
★「大和物語」では信濃の国の更級という所に、男が年を取ったおばと住んでいた。男がおばを山に棄ててからその山をおばすて山というようになった。
★今昔物語集に姨をこの山に捨てた男性が、名月を見て後悔に耐えられず、翌日連れ帰ったという逸話が残されており、当時平安奈良の遠く離れた都にもこの話は伝わっていた模様。
★仏教説話集(打聞集)に昔70歳を越えた者をよその国へ流す国があった。敵国に狙われた時、親孝行な大臣に匿われていた老母が危機を救った。が記載されている
このような話はインドや中国にもあるという。
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